2021年03月02日

更+生=甦り

今朝、掃除が終わった時、一人の仲間が部屋に戻らず靴を履いて外に出ていこうとしていました。
呼び止めると、「タバコを一服していろいろ考えようと思って…」と言いました。
しかし、タバコは施設の喫煙スペースで吸うことになっています。
どうして靴を履いて出ていこうとしていたのか、何を考えているのか分からず、スタッフ2人と話をしました。
刑務所に出たり入ったりを繰り返してきた仲間で、少し前には酒を飲んだ仲間でした。

昼から、岐阜県主催の「再犯防止推進研修会」に県下の市町村職員の人たちに交じって参加しました。
私たちの後援会のメンバーにもなってくださっている朝日大学の大野正博先生のお話を聞きましたわーい(嬉しい顔)

「そもそも適切な判断ができなくて、その結果罪を犯してしまって刑務所に入ることになった人が、刑務所に入ると全て決まったことに従うようにさせられ、自分で考え判断する能力がますます減退してしまうふらふら」と言うお話を聞いて、なぜか朝の仲間の姿を想いました。

「刑務所から出てきた人には、無用な苦しみなく社会で生き続けられるように回復することが必要だけれど、人は人によって回復する。そして、当事者と伴走者がともに変わっていくのだ」というお話に、ダルクのプログラムを思い浮かべました。
これは私たちのことでした。

また、回復し社会で暮らし続けることができるのは、その人が必要とされる居場所があってからこそだと言うお話でした。

私も5年間もオリの中で暮らしました。
そんな私が、前回出所してから7年4か月経った今もここにいるのは、岐阜ダルクという自分の居場所ができたからですexclamation
仲間みんなが、今も自立した後にも、ここを居場所とできていられたら、きっと社会で暮らし続ける力になるでしょうexclamation×2

「更生」と言うことばは、これまでは僕はあまり好きではありませんでした。
しかし、「更生」の字を一つにすると「甦り」になると今日大野先生が教えてくださって、そんな思いが変わりました。

仲間と共に変わり、甦っていきたいですexclamation×2   (タロー)


posted by darc at 18:05| 日記